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陶板名画ができるまで

大塚国際美術館展示作品
大塚オーミ陶業の「陶板名画」

世界の名画の数々を、陶器の大きな板の上に再現した大塚国際美術館の「陶板名画」。サイズ、色彩はもちろんのこと、表面の質感や、筆遣いまで、原画に忠実に再現。その再現性の高さは原画の所有者からお墨付きをもらうほど。また、半永久的な耐久性を持つ陶板名画は貴重な美術品・文化財の記録保存という役割も果たしています。 大塚国際美術館では大塚オーミ陶業が制作した陶板名画を1000点以上展示。古代壁画から、世界26ヶ国、190余の美術館が所蔵する現代絵画まで、西洋名画を一度に見ることができるのは、大塚国際美術館だけです。

本物と見間違うほどの出来栄え!陶板名画展示までの長い道のり

STEP 1

著作権者の承諾取りに奔走

陶板名画制作の第一歩、それは原画の著作権者・所有者の許諾を得ることから始まります。展示作品の選定委員と大塚オーミ陶業の社員らが現地に赴き、陶板名画として複製をつくることの許諾をひとつずつとりました。
システィーナ・ホールの完全再現の際には、バチカン市国の国務大臣の許可をいただくために、ご縁のあった日本の枢機卿に直筆のお手紙をしたためていただくこともありました。

STEP 2

現地調査で原画をすみずみまで知る

許諾が得られたら、可能な限り、原画の実物確認や現地調査を行います。書籍・文献には記されていない情報も多いので、現地で様々な角度から幾枚も撮影し、全体像はもちろん、細部の傷や凹凸、痛みなどを調べ上げ、仕上げの際の参考資料にします。光のあたり具合なども含めて作品を実際に体感したり、現地の専門家に話を聞いたりして作品を調べます。
また、陶板名画をつくるために、原画を撮影する場合もあります。

STEP 3

転写紙の作成

陶板への転写には、原画を撮影した写真から分版した専用の転写シートを用います。
まず画像を解析して赤・青・黄・黒の4色に分解し、各色の特殊な焼きもの用の絵の具を順番に刷り重ね、転写シートを作成します。そのシートを陶板にのせて焼き上げることで、4色の絵の具が一体となり、陶板上に元画が再現されます。

STEP 4

職人による仕上げ

最後は職人の手仕事で仕上げます。陶板へ転写紙を貼り合わせたり、専用の釉薬を塗り重ねて微妙な色合いの調整を行います。また、現地で調べた細部の様子や、原画にある作者の筆遣いなどの再現も追求し、陶板へ焼きつけます。

STEP 5

検品

陶板が焼き上がったら、監修の方や原画を所有されている方などに検品いただきます。右の写真は、スクロヴェーニ礼拝堂の作品を検品するパドバ市の美術責任者です。

完 成

大塚国際美術館への展示

最終段階の美術館への設置にもちょっとしたこだわりがあります。作品はどれも基本的には触れることのできる高さ・位置に展示し、表面の質感まで感じられるようにしています。原画では叶わない近い距離感で絵画をすみずみまで鑑賞できることは陶板名画の大きな魅力です。また、大きさも原寸大で再現されているので、本やインターネットで見るのとはまた違った、迫力や、現地にいるかのような臨場感が楽しめます。陶板名画の鑑賞で、これまで気づかなかった新たな発見があるかもしれません。 大塚国際美術館公式サイトはこちら

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