3月20日、東京・有楽町朝日ホールで開催されたシンポジウム「高松塚が目覚めた日―極彩色壁画の発見」に参加しました。
このシンポジウムは、1972年3月21日に高松塚古墳壁画が発見されてから50年の節目を迎えることを記念し開催されたもので、パネルディスカッションと展示が行われました。
弊社は、2019年に高松塚古墳壁画、西壁の色彩豊かな女子群像を製作。今年は他面の群像や四神、天井の星宿図等7面の陶板レプリカを製作しました。
パネルディスカッションでは壁画発見当時、文化庁職員だった有賀祥隆氏(東京芸大客員教授・東北大名誉教授)や青柳正規氏(橿原考古学研究所所長)ら4名とともに、弊社代表取締役社長の大杉も登壇。「高松塚古墳壁画の価値」と「レプリカ製作と壁画の未来」の2つのテーマで、登壇者それぞれの観点から語られました。
大杉は、「陶板レプリカを通して多くの人たちに壁画の魅力を感じ取ってもらいたい」と語り、青柳氏からは「壁画自体は保存し、代わりに高精細なレプリカを活用する動きをもっと進めて行くべきだ」との言葉がありました。
ホールでは、高松塚古墳壁画の陶板レプリカ製作についてのパネルと試作陶板を展示。細かな箇所まで再現した陶板レプリカに触れながら、弊社スタッフの解説に熱心に耳を傾ける来場者の姿に、発見から50年が経った今も関心度の高さを実感しました。
今後も陶板による複製を通し、貴重な文化財を知るきっかけづくりや身近に感じる機会を提供する活動を継続してまいります。